都市型農業にチャレンジする「青葉ファームランド」の挑戦4

障害者就労

都市型農業にチャレンジする「青葉ファームランド」の挑戦シリーズの第4部をお知らせします。

第1部は、都市型農業にチャレンジする就労継続支援B型施設「青葉ファームランド」様の設立のキッカケや苦労話。

第2部では、なぜ、シイタケ栽培を選ばれたのか?

第3部では、どのようにしてシイタケ栽培がされているのか、大手企業がなぜシイタケ栽培に参入しづらいのかなど、その現場をレポートしました。

第4部では、乾燥野菜づくりの現場レポートと三堀さんがこれから目指すところについてレポートします。

第4部 乾燥野菜づくりの現場をレポート&編集後記

1.乾燥野菜の作り方を拝見

三堀:
乾燥する際には、まずA品、B品と分けています。

詰めるのものと乾燥するものに分けます。
乾燥は、そこの機械で行います。

加藤:
これで、どのぐらいで乾燥できるんですか。

三堀:
シイタケですと、8時間です。
このようにスライスの状態で8時間。基本的に半日はかかります。

加藤:
これで、どのぐらいの量ができるのでしょうか。

三堀:
20kg、30kgぐらいはいけます。

加藤:
じゃあ、さっきの棚1つ分ぐらい。

三堀:
はい。

三堀 母:
大根やネギとか、見てください。
水分が多いと時間はかかります。

葉物はすぐできます。

加藤:
こちらは、何ですか。

三堀:
これは、保存する冷蔵庫ですね。
利用者さんが、一生懸命つくったものなので、ここで大切に保管します。

三堀 母:
これが、シイタケ乾燥したネギとか小松菜、にんじんをミックスして作った乾燥野菜です。

加藤
このまま、お吸い物に入れても良いですね。

三堀 母:
美味しいですよ(笑)。

2.乾燥野菜の可能性

横山先生:
この商品は応用が効きそうですね。

三堀:
今、備蓄用に使えないか検討しています。
例えば災害時に、ラーメンに、小松菜、にんじん、ネギの乾燥野菜を入れたらどうかと。

横山先生:
いいですね。これ、どれぐらい保存ができる。

三堀:
1年は大丈夫です。

三堀 母:
野菜だけで、このうまみが出ます。
それに、私の愛を入魂してるから(笑)。
刻みながら入魂しています(笑)。

横山先生:
これ、いいですよね。災害時って野菜不足になるから。

三堀さんのお母さん:
それと、冬。ほら、青物がなくなったときに、そのまま入れて。

三堀:
これで、雑炊つくったりすると美味しいですよ(笑)。

横山先生:
備蓄用だと、保存期間をもう少し延ばせないかな。
できれば、5年は欲しいな。

三堀:
真空にすればイケるかもしれないです。
真空だと、5年持つと言われてますよね。
あとは、ドライフーズにしようかと思っています。

横山:
そうすると、どれぐらい持ちそうかな?

三堀:
もう、ドライフーズだったら3年は確実だと思います。5年の可能性も十分にあると思います。
ただ、機械にお金かかるよね(笑)。

加藤:
こういうのに、横浜市が助成金を出してくれると嬉しいですよね(笑)。
こうやって、ディスカッションすると、どんどん面白いアイデアがあふれ出てきますね(笑)。
では、新商品アイデアは、今度日を改めて(笑)。

3.今後、三堀さんが目指すところを教えてください

加藤:
三堀さんが今後、どのようなところを目指されてるか、教えてもらえますか?

三堀:
農業は今、担い手不足が深刻です。この鉄町一帯もそうです。なので、これから農業のあり方が変わると思っています。これをチャンスと捉えて、この鉄町を面白くできるのかなと思っています。

というのも、今、(神奈川県)藤沢の方で農地にレストランができるような活動が始まっています。その方も、私と同じ、3年苦労されて、ようやく役所から許可が出て、藤沢市と県が連携して、オープンに至りました。

着実に、この神奈川県でも農業は随分変わってきています。農地にレストランができる。
この沿道沿い見ていただくとわかるように、畑はあっても何もないという状況です。ですから、これから色々と開拓の余地があるということです。

横山:
6次産業化ですね。

三堀:
はい。いきなり農地レストランは難しいかもしれない。ですが、道の駅でも、なんでも許可が取りやすいような環境ができたらいいなと思います。

そして、彼らが働ける場所を提供してあげるという取り組みをしたいです。彼らには、なかなか働く場所がないのが現状です。

だから、自分達で作ったものを販売できることは、とても重要なのです。

加藤:
横山先生、農地にレストランや道の駅みたいなの、施策としてどうでしょうか。

横山:
ルールに、どう照らし合わせていくのかが重要です。

今度、上瀬谷の米軍跡地に、2026年を目指しますが、花博をやる予定です。
あそこは、今どういうふうに使われてるかっていうと、農地としても使っています。
要は、都市農業の将来像みたいなものも1つのテーマなのです。

当然のことながら2026年に向けて、将来の都市農業のあり方みたいなものを、今から横浜市は少しずつ進めて行くことが重要です。

当然、そのなかには6次産業化というの大きなテーマになります。
今、おっしゃったような農家レストラン、農地レストランだとか、あるいは野菜工場、植物工場だとか環境に配慮した形で今の横浜市の農地をどう保全してくのかっていうのは、1つの大きなテーマです。これから、いろんなアイデアが出てくるはずです。

加藤:
この鉄町見ても、結構、農地がすごいありますよね。畑で働く人を観ると、かなりの高齢化が進んでいます。そういう中で、障害者の方に活躍の場を、是非、作ってもらいたいと思います。農業と福祉の連携、どうやっていくのか。すごく重要なテーマですよね。

障害者就労を活性化していくためには、国や自治体の施策がとても大事です。
三堀さんみて、こんな施策用意してもらえると、すごいありがたいというものはありますか。

三堀:
今、基幹相談支援センターが民間に委託して事業を行っています。もっと多く、そういう事業所ができれば、もっと受け入れられるのかなと思います。

周り見渡すと、この鉄町でも、障害者の方、ハンデを負った方がたくさんおられます。
その方達を上手にといいますか、もっと外に出してあげることを積極的にやってもらいたいなっていうのがあります。

働く場所を提供するというのが、一番大事ですから。

加藤:
こういう、せっかくある農地をうまく活用したいですよね。

三堀:
そうですね。自分1人の力ではここまではやってこれましたけど。これから先は、もう1人の力ではなかなか難しいと思っています。横の繋がりと連携を大事にして、事業を行っていくことが重要だと思います。

横山:
三堀さんも今、悩まれているところだと思うのですが、実際、軌道に乗ってくると、家族経営の限界はどうしても出てくると思います。

当然のことながら、効率的に事業を行おうとすると、どこかで大規模化や集約化していかないと採算性の問題は出てきます。

今ある農家の皆さんが、将来の新しい都市農業に向けて集約化だとか、あるいは、農事法人化だとか、そういったことも考えていかないと、やっぱり都市農業は難しいと思っています。

だから、役所は仕組みも考えるけれども、農家の皆さんも、今の自分たちの農地どう守っていくかということを積極的に、既成の概念にとらわれず、考えを出してもらいたいと思います。

加藤:
そういう意味で言うと、自治体の方も含めて、多様な意見を聴く場をつくり、知恵を出し合える場をつくることが重要かもしれないですね。

横山:
三堀さんのような成功事例があるわけですから。

加藤:
そうですよね(笑)。

では、三堀さんから、これからのB型の施設を作ってみたい、あるいは、働きたいと思っている障害のある方にメッセージがあったら頂きたいのですが(笑)。

三堀:
そうですね。青葉区にも限らず、就労支援施設は、もっと多く増やしていかないといけないと思っています。

農業は、入口が難しいかもしれないですが、みんなが共存して、最後は分け隔たりなく生活ができるような社会が一緒に作れたらいいかなと思っています。

農業は、みんなニコニコやってくれるんです。
こちらが、力をもらえます。

結構、尖がった者が一緒にやってると段々と丸くなっていきます。
農業は、良いと思います。この福祉という分野には、農業は必要だと思います。

それから、是非、我々のところに見学に来てください。
働きたいという方も是非、見学にきてください。

まずは、見学をして頂き、それから3日間の体験もしてみてください。3日間は毎日じゃなくてもOKです。週を越えてもいいです。とりあえず3日間体験して頂いて、それで「働いてもいいかな?」っていうところできてください(笑)。

※見学を希望される方は、下記までご連絡ください

体験することは重要です、ちょっと、合わないな?という方もおられると思います。
個室みたいなのが良いっていう方もおられます。
うちの今後の考え方を知って頂くことは重要だと思っております。

人数が増えてくると、なかなか個室を作るにも限界があります。
我々は、今年(2019年)の目標として、市が尾の事務所をこちらに移して一体型で施設運営ができるようにしたいと思っておりますので。

加藤
あと、既にB型の施設で、今度、シイタケをつくりたい!ということで「見学したい!」という要望はありですか?

三堀:
はい。全然OKです。電話はして頂いて、見学の日時を決めていただければOKです。月曜日から金曜日までオープンにしていますので。

※見学を希望される方は、下記までご連絡ください

加藤
三堀さん、ありがとうございました。
そして、横山先生もありがとうございました。
お二人のご活躍、心より祈っております!

編集後記

今回は、青葉ファームランドさんを取材致しました。
横浜市議会議員の横山先生からのご紹介で、「面白い人がいるから取材してみたら?」ということで足を運びました。

1年で、ここまで事業化されたのは、すごいと思いました。
私も同じ地元に住んでおりますが、あの高級スーパーの中に商品を卸せるクォリティを出していることに驚きましたが、そういうところに販路を開拓できる三堀さんは、本当にすごいと思いました。

また、障害者の方の活躍を作ることにも真剣に取り組んでいる姿、本当に素晴らしい経営者の方だと感じました。

三堀さんからは、「働きたいと思う人は遠慮なく、来てください」とのこと。是非、一度、見学してみてください。また、これからシイタケ栽培を考えている就労支援施設の皆さんも見学してみてください。ただ単につくるだけでなく、営業や販売に関する重要性やお仕事に取り組む姿勢などたくさんの勉強になると思います。

改めて、見学を希望される方は、下記までご連絡ください
http://www.aoba-farmland.com/contact.htm

なお、次号は第5部として、横山先生に聞く「横浜市の障害者就労の現状と都市型農福連携事業」についてお知らせします。
第5部は、こちらから。

バックナンバー
第1部 都市型農業にチャレンジする就労継続支援B型施設「青葉ファームランド」様の設立のキッカケ
第2部 なぜ、シイタケ栽培の事業を選択したのか?
第3部 シイタケ栽培の現場レポートします!

加藤 雅士

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電子福祉マガジンの編集長。一般社団法人 全国地域生活支援機構にて広報委員を担当する。現在、株式会社グリットの代表取締役会長としても活動を行っている。

プロフィール

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