スポーツ選手とうつ 大坂なおみ選手の告白とスポーツ選手のメンタルヘルス

スポーツとうつ
摂食障害

はじめに
スポーツ選手は一般に、強靭な肉体と精神、そして、極めて高い技術により高いパフォーマンスを発揮しているととらえられています。

一方で、スポーツ選手の多くが、それがトップ選手であっても、メンタルヘルスの側面で課題を抱えていることが明らかになっています。

ここでは、プロテニスプレイヤーである大坂なおみ選手の告白を振り返りつつ、中高生の部活動を含め、競技としてスポーツに取り組む人々が抱えやすいメンタルヘルスの課題について確認していきます。



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1. 大坂なおみ選手の告白と、スポーツ選手のメンタルヘルス

適度な運動は、身体面や認知機能の他、メンタルヘルスにも良い影響を及ぼすとされています。一方で、スポーツ選手にとっては、必ずしもそうとばかりは言い切れない場合があることが明らかになっています。

プロテニスプレイヤーである大坂なおみ選手が2021年に自身のTwitterで行った「告白」が大きな注目を集めたことをご記憶の方も多いのではないでしょうか。

(1) プロテニスプレイヤー、大坂なおみ選手の告白 ~ 数年前から「bouts of depression」に苦しむ



① 経緯と周囲の反応

大坂選手は、テニスの四大大会の1つである全仏オープンの1回戦の勝利後の記者会見に応じず、大会主催者から罰金を科されます。また四大大会の主催者側は連名で、今後も会見に応じない場合は、出場停止処分の可能性もあるとする声明も発表します。

大坂選手は大会前に自身のTwitterで、試合後に行われる記者会見が「スポーツ選手の精神状態のことを考慮していない」などとして、全仏オープンの期間中に行われるすべての記者会見に応じない意向を明らかにしていました。

これに対し、大会の主催者側は会見に応じるよう求めていた中での出来事でした。この大坂選手の行動は、四大大会の主催者だけでなく、さまざまな反応を生むことになります。多くのトップ選手の他、メディアや一般人など・・・。

大坂選手はその後、自身のTwitterを通じて「怒りとは理解の不足。変化は人を居心地悪くさせる」との主旨のコメントを投稿、さらに翌日には、全仏オープンの棄権を表明、同時に自身が苦しんでいる精神状態について、以下のように英語で告白しました。

「I have suffered long bouts of depression since the US Open in 2018」

ここで「bouts of depression」が、大阪選手の長い間苦しんでいる(have suffered long)ものです。「私は、2018年の全英オープンテニス以来、長いこと苦しんでいる」のですが、その苦しんでいることとは「bouts(=発作)」であり、それは「of depression(=うつ)」のものなのだ、と。

② うつに苦しむトップ選手

うつに苦しむトップ選手は、大坂選手だけではありません。

2013年、国際プロサッカー選手会(FIFPro)が、日本を含めた世界 11カ国の現役選手 607 人と引退している元選手 219 人へアンケート調査を行った結果、現役選手の 38%、元選手の 35%がうつや不安障害に苦しんだことが明らかになっています。

2009年には、元ドイツ代表のGKロベルト・エンケ氏は、うつ病に苦しんだ末、32歳で自死に至ったケースもあります。また、五輪で史上最多23個の金メダルを獲得した元競泳のマイケル・フェルプス氏は、自身のうつ病との闘いについてたびたび告白し、五輪のたびに苦しんでいたことを明かしています。

(2) うつ病とは



① うつ病とは?

トップ選手をも苦しめるうつ病とは、どのようなものなのでしょうか?

うつ病とは、精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由で、脳の機能障害が起きている状態を言います。「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などと表現される抑うつ気分がある程度以上重症である時、うつ病とされます。

脳がうまく働かないことにより、ものの見方が否定的になり、また、自分がダメな人間だと感じてしまっている状態のため、普段なら乗り越えられるストレスも、よりつらく感じられる。

そして、仕事・家事・勉強などで本来の力が発揮できず、人との交際や趣味など日常生活全般にも支障を来すようになる。そんな悪循環が起きているのが、うつ病の特徴でもあります。

「図-うつ病とは?」
うつ病とは?
② うつ病の原因

うつ病は、脳で働く神経伝達物質の働きの問題と、ストレスやからだの病気、環境の変化など、さまざまな要因が重なって発症すると考えられています。

これを平たく言えば、「自分の許容量を超えてがんばり過ぎたり、ストレスをため込んでしまったりすることで、うつ病を発症する」ということです。

このことは、うつ病になりやすい遺伝的・性格的な特徴が、「社交的で親しみやすい」「責任感・義務感の強い」「常識を重んじ、他人への配慮を重視する」といったものであることも示しています。

また、うつ病は、過度なストレスが原因で発症する場合があることも知られていますが、特に多いとされているのは「人間関係からくるストレス」と「環境変化からくるストレス」とされています。

ただし、ここで言うストレスとは、一般的に見れば決してマイナスのイメージのあるものだけを指すわけではない点がポイントです。

たとえば、家族のことで言えば、結婚や妊娠、子どもの就職など、仕事のことで言えば、昇進・昇格や表彰など、世間一般的にはプラスのイメージのあるものも、うつ病を引き起こすストレスになり得るということです。

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③ 大坂選手が苦しんでいるもの

うつ病の症状の代表は、気分の極端な落ち込みや気力の低下、倦怠感や億劫感などの抑うつ症状です。

気力の低下の激しさは、本業どころか趣味でさえも手につかなくし、倦怠感は、身の回りの些細なことでさえ、自由にこなせなくする。億劫感が強くなると、親しい人との交流も避け、1人で過ごしがちとなる。これが抑うつ症状です。

他にも、不眠、食欲不振などがうつ病の代表的な症状とされています。

もっとも大坂選手は、自身が苦しんでいるものを「bouts of depression」と表現しています。大坂選手が苦しんでいるのは、うつ病による症状を指しているのかもしれないし、うつ的な症状を指しているのかもしれません。

ただそうではあっても、うつに特有の症状・発作に苦しんでいるということは間違いないということです。

大坂選手は、その症状・発作に、「2018年の全米オープンテニス以来苦しんでいる」としています。

この2018年の全米オープンテニスと言えば、大阪選手が、ご自身の憧れの存在である、セリーナ・ウィリアムズ選手を破り、日本選手として四大大会のシングルスを制したのは男女を通じ史上初めて優勝を果たした大会です。

この大会での優勝は、一般的に見れば偉業ですし、大坂選手自身にとっても非常に大きな喜びであったはず。そんなプラスのイメージのある四大大会優勝という出来事が、大坂選手が苦しむきっかけとなったということです。

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(3) うつ病だけではない ~ スポーツ選手に見られやすいメンタルヘルス課題


「図-スポーツ選手に見られやすいメンタルヘルス課題」
スポーツ選手に見られやすいメンタルヘルス課題

実はスポーツ選手は、様々なメンタルヘルス面での課題に苦しむケースが少なくないとされています。たとえばスポーツ選手に見られる精神障害には次のようなものがあるとされていますが、これは、トップ選手だけではなく、中高生の部活動などでも見られるものです。

① オーバートレーニング症候群

高強度のトレーニングを長期間継続した結果、疲労の蓄積によって出現するパフォーマンスの低下のことを言います。短期間の休養では回復せず、抑うつ症状に加えて呼吸や循環、免疫などの整理指標に変化をきたします。

② 睡眠障害

睡眠に関連した多様な病気をまとめて睡眠障害と呼びます。不眠症がその代表例で、その人の健康を維持するために必要な睡眠時間が、量的あるいは質的に低下、社会生活に支障をきたし、自覚的にも悩んでいる状態をいいます。

他にもスポーツ選手の睡眠障害としては、力士やフットボール選手などに多いとされる睡眠時無呼吸症候群、夜間の試合や試合前後の興奮などによって、本来睡眠をとるはずの夜間に眠れない睡眠障害である時差症候群などがあります。

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③ 摂食障害

摂食障害は、極端な食事制限と著しいやせを示す「神経性食欲不振症」と、むちゃ喰いと体重増加を防ぐための代償行動を繰り返す「神経性過食症」とに大別されます。

スポーツ選手の場合、長距離走やジャンプ系競技など低体重が有利にはたらく競技、体操やアーティスティックスイミングなどの審美競技、体重別競技に現れやすいと言われています。

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④ 不安障害

不安というものは、本来自分自身に警戒を促すために備わっている機能のひとつです。

この機能があることによって危険や危機に備えたり、回避したりすることができるのですが、不安障害では、危険や危機でないものにまで不安や恐怖を感じ、日常生活に支障が出てしまいます。

交感神経の強い緊張により、突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった症状となって現れるパニック発作がその代表例。この発作により支障が出ている状態がパニック障害です。

発作の反復で予期不安が形成されると、競技者の場合は身体チェックで検査室に入れない、バスや飛行機に乗れないなどの形で現れ、選手生命にも関わってくると言われています。

この他にも、トラウマと呼ばれる衝撃的な体験が原因となって発病につながる心的外傷後ストレス障害(PTSD)や、適応障害の他、特に2次的な障害としての各種の依存症などが、スポーツ選手に見られる代表的な精神障害としてあげられています。

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不安障害とは?
https://jlsa-net.jp/sei/fuansyogai/



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参考:
厚労省 
地域におけるうつ対策検討会報告書

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/01/s0126-5.html#1

みんなのメンタルヘルス こころの病気を知る

https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/

こころの耳 うつ病とは?
http://kokoro.mhlw.go.jp/about-depression/ad001/

e-ヘルスネット 休養・こころの健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart

東京都福祉保健局 東京都立中部総合精神保健福祉センター
アスリートのメンタルヘルスを守る
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/chusou/joho/kenkodayori.files/dayori128_4_7.pdf

日本うつ病学会
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/index.html

公益社団法人 日本精神神経学会
野村総一郎先生に「うつ病」を訊く
https://www.jspn.or.jp/modules/forpublic/index.php?content_id=3

東京新聞
【ツイッター全文和訳あり】大坂なおみが全仏オープン棄権 18年全米以降「うつへの対処に苦労してきた」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/107869

CNN
フェルプス、うつ病との闘いを語る 「命を絶たなくてよかった」
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35113642.html

ロナルド・レング
うつ病とサッカー 元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録
ソル・メディア

国際プロサッカー選手会(FIFPro)
MENTAL HEALTH PROBLEMS IN FOOTBALL
https://www.fifpro.org/en/health/mental-health/mental-health-problems

2. 私たちにできること ~大坂選手の告白をどう活かすか?
(1) スポーツ選手のメンタルヘルスと社会



① 一石を投じた大坂選手 ~ 問題は、トップ選手に限らない

大坂選手の告白は、トップ選手に限らず、中高生を含むスポーツ選手たちのメンタルヘルスについて、大きな一石を投じたととらえられます。

スポーツというものは、心と体、そして、その技がひとつになって、はじめて高いパフォーマンスが発揮できるもの。トップ選手ともなれば、そのレベルが非常に高いことは、紛れもない事実です。

ただ、スポーツ選手に求められるのは、その競技における高いパフォーマンスだけではないこともまた事実。メディア対応などはその1つです。

メディアを含めた世間の目は、その競技において高いパフォーマンスが発揮されればされるほど注がれることになります。

ただこのような「世間の目」は、トップ選手だけに注がれるものではありません。その範囲の大きさはともかく、一寸いい成績、一寸した活躍により、世間の注目を集めることになるわけです。

またその注目は、その競技におけるパフォーマンスについてだけではなく、それ以外の部分、たとえば私生活や思想・信条にあたるものにも注がれるようになっていきます。

そして、注目を集めると、その分、批判、批評、場合によっては非難も受けることになる。注目する人が増えれば増えるほど、批判、批評、非難の数は増えることになりますし、時にそれは、いわゆる「炎上」というものに至ることもある。

このような批判、批評、非難が、スポーツ選手のメンタルヘルスに大きな影響を及ぼしていることは、大坂選手の対応や告白からも想像できることですが、このように見てくると、トップ選手はもちろん、スポーツ選手のメンタルヘルスについては、ご本人の努力だけ、ご本人への支援だけでどうにかなる問題でもなさそうだ、ととらえることができます。

② ラグビー、ニュージーランド代表の取り組み ~ 社会のあり方への挑戦

このような中で、スポーツ選手のメンタルヘルスに関する社会のあり方に関する取り組みとして注目されているのが、ラグビーのニュージーランド代表オールブラックです。その取り組みとは次のようなものです。

1) OECDの調査で、同国では精神障害を患う率が高いことが明らかになった。
2) そこで、国技でもあるラグビーについて、代表チームのメンバーたちが、最大のパフォーマンスを発揮できるよう、メンタルヘルスの側面で国をあげて支援することにした。
3) 同時に、支援を受ける代表チーム及びメンバーたちが啓発活動の一翼を担うことで、一般社会へ発信する役割を担うことにした。

「図-大阪選手の告白を活かすには?」
大阪選手の告白を活かすには?

(2) スポーツ選手の立場で考えたいこと



ニュージーランドの取り組みは、非常に先進的なものです。ただ、社会としての取り組み以前に、スポーツ選手自身が自身の身を守る、競技生活を守ることも必要となっている。では、スポーツ選手自身にできることとは何なのでしょうか? 

少なくとも次の2点については、豊かな競技スポーツ生活を過ごすうえでも非常に重要なポイントであると考えられます。

① うつを含むメンタルヘルスの問題は、他人事ではないことを理解する

中高生の部活も含め、スポーツ選手が「大坂選手の告白から学べること」の1つは、うつを含むメンタルヘルスの問題は、決して他人事ではないととらえることでしょう。

「筋力トレーニングの効果について、同じ負荷をかけ続けるだけでは、筋力がアップすることはない」ということを例にすれば、メンタルヘルスの面でも負荷を少しずつ高めていくことは必要と考えられます。

ただそうだとしたら、負荷の高すぎる筋力トレーニングが身体を傷つけるのと同様、メンタルに関するトレーニングも、負荷が高すぎれば自身を傷つけることになるということ。

もちろん勝ちたい気持ち、負けない気持ちは大切です。ただメンタルの側面の強化を、気合と根性だけに求めるのは問題があるのです。

そこでまず大切なのは、仮にトップ選手であっても、メンタルヘルスに不調をきたすことはあるという事実を知ること、それは自分にも起こり得ることを理解することなのです。

② 自分の状況を話せるようになる ~ 最低限の知識は必須

もし、先に上げた精神障害に見られるような症状に苦しんでいるのであれば、苦しんでいること自体を話せることも大切です。特に不眠症状は、うつをはじめとした精神障害の可能性を疑うポイントとも言われています。

他にも、パフォーマンスの低下、息苦しさや動機といった身体症状、気分の落ち込みや競技意欲の低下などがある場合、何らかの精神障害可能性を疑えること、そして、その症状を話せることが非常に重要と考えられます。

早期のケアが、早期の回復にもつながるからです。

スポーツ選手は一般的に、心と体、そして、その技がひとつになって、はじめて高いパフォーマンスが発揮できると考えるものだと思いますし、仮に高いパフォーマンスが発揮できない場合には、自分の努力が足りないからだと、と考えるものだとは思います。

ただ、体と技が一定程度以上にあるとき、相応のパフォーマンスが発揮できないのだとしたら、メンタルヘルスの側面で不調をきたしている可能性がある。そんな不調を隠しながらひとりでがんばってみても、問題は悪化しかねません。

よって、自分自身の不調を知る上で、先に上げたスポーツ選手に見られやすいメンタルヘルス課題についてはしっかりと理解しておきたいことなのです。

そしてもし、自分自身が当てはまる状況にあるのなら、まずは、身近な人に自分の状況を話してみる。大坂選手のように、公に向けて発信する必要はないのです。

(3) スポーツ選手を応援する立場として ~ スポーツ選手である前に



スポーツ選手を応援する立場にある場合は、スポーツ選手に「極端な幻想を抱かないこと」が、まずは必要なのではないでしょうか。ひと言で言うなら、「スポーツ選手も、私たちと同じ人間だ」ということを、しっかりと理解するということです。

もちろん、彼ら、彼女らは、素晴らしい能力を発揮し、それを現実の姿として見せてくれます。しかし、心技体、いずれの側面においても好不調の波もあるし、伸び盛りの時期にある場合もあれば、衰えていく時期にある場合もある。

また、競技だけが、そのスポーツ選手の生活でもありません。

家族・親族もいれば、友人・知人たちもいる。生活者である以上、生理的な欲求もあれば、安心・安全への欲求もある。息抜きだって必要です。機械であれば、年がら年中フル稼働していることを求めることもできるのかもしれませんが、スポーツ選手はそうではないのです。

また、家族や親族、友人など、周囲にスポーツ選手がいるという場合、メンタルヘルスの面で課題を抱えていないかを観察し、必要に応じて声をかけてあげられることも大切になります。その意味で、応援する立場の人も、スポーツ選手に見られやすいメンタルヘルス課題について、最低限の知識は必要なのかもしれません。



【障害のある方・ご家族向け】
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参考:
東京都福祉保健局 東京都立中部総合精神保健福祉センター
アスリートのメンタルヘルスを守る
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/chusou/joho/kenkodayori.files/dayori128_4_7.pdf

慶應義塾大学スポーツ医学研究センター
ニューズレター 第 32 号
http://sports.hc.keio.ac.jp/ja/current-research-and-activities/assets/files/newsletter/Newsletter32.pdf

最後に

大坂選手は、どうやら一部メディアによる発言、対応、質問等の蓄積により精神面でのダメージを受けていて、それまでであれば受け流せたものも、うまく対処できない状態に陥っている部分があるようです。

一部メディアによる発言、対応、質問等は、大坂選手にとっては、「攻撃」とも受け取れるようなものなのかもしれませんし、実際そうなのかもしれません。

一方で現代流の「攻撃」は、メディアによるものばかりではありません。その最たるものはSNS等を通じて行われるものです。圧倒的な拡散力とともに、匿名性の高さに依存した攻撃性の高さがそこにはあります。

もちろん、それら一つひとつに傷ついていたら、それこそ身が持たないのですから、スポーツ選手には、そんな「攻撃」に対するメンタルの強さも必要なのかもしれません。そしてそれは、競技においてもプラスに働く部分があるのかもしれない。

ただそうではあったとしても、やはり社会の方が変わる余地が大きいのではないでしょうか。

「味方を応援する」

これは、中高時代の部活での応援で指導されたことでした。敵をなじったり、敵を貶めたりするような、いわゆるヤジを飛ばすのではなく、あくまで味方が力を発揮できるよう声援を送る、アドバイスを送る。スポーツを取り巻く中で築くべきは、こうした環境なのだと思います。

だとしたら、その環境づくりに貢献すべきは、私たち一人ひとりなのではないか、とも思います。

スポーツ選手は、私たちと同じ人間であり、そんな人間がその持てる力を高いレベルで発揮する姿を見せてくれるから感動する。勇気をもらえる。だから、一所懸命やっていることを純粋に応援する。ただそれは、スポーツ選手に対してだけのものではないはずだとも思います。

なお、この記事に関連するおススメのサイトは下記の通りとなります。参考までご確認ください。

参考:
厚労省 
地域におけるうつ対策検討会報告書
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/01/s0126-5.html#1
みんなのメンタルヘルス こころの病気を知る
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/
こころの耳 うつ病とは?
http://kokoro.mhlw.go.jp/about-depression/ad001/
e-ヘルスネット 休養・こころの健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart

東京都福祉保健局 東京都立中部総合精神保健福祉センター
アスリートのメンタルヘルスを守る
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/chusou/joho/kenkodayori.files/dayori128_4_7.pdf

日本うつ病学会
http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/index.html

公益社団法人 日本精神神経学会
野村総一郎先生に「うつ病」を訊く
https://www.jspn.or.jp/modules/forpublic/index.php?content_id=3

慶應義塾大学スポーツ医学研究センター
ニューズレター 第 32 号
http://sports.hc.keio.ac.jp/ja/current-research-and-activities/assets/files/newsletter/Newsletter32.pdf

東京新聞
【ツイッター全文和訳あり】大坂なおみが全仏オープン棄権 18年全米以降「うつへの対処に苦労してきた」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/107869

CNN
フェルプス、うつ病との闘いを語る 「命を絶たなくてよかった」
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35113642.html

ロナルド・レング
うつ病とサッカー 元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録
ソル・メディア

国際プロサッカー選手会(FIFPro)
MENTAL HEALTH PROBLEMS IN FOOTBALL
https://www.fifpro.org/en/health/mental-health/mental-health-problems

金森 保智

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全国地域生活支援機構が発行する電子福祉マガジンの記者として活動。 知的読書サロンを運営。https://chitekidokusalo.jimdo.com/

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加藤 雅士

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電子福祉マガジンの編集長。一般社団法人 全国地域生活支援機構 代表理事として広報を担当する。現在、株式会社目標管理トレーニングの代表取締役としても活動を行っ...

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