年金保険料の未納は、将来の障害年金受給に大きな影響を及ぼす可能性がある

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はじめに
現在の日本では、原則として20歳以上の全国民には年金保険料を納付する義務があります。しかし、実際は納付していない方が多くいる現状があります。

厚生労働省の調査によると、2018年度は年金保険料の納付率が68.1%だったという結果が出ていますが、この調査では、免除・猶予の方を除いた数字であり、その方々を含めると、実際の納付率は40.7%にとどまります(引用:日本経済新聞電子版 2019/06/27より)。

たた、年金保険料の未納は、障害年金受給に向けて大きな障害となります。ここでは、年金保険料の免除や猶予についてや、年金保険料の未納が障害年金の受給にどんな影響を及ぼすかについてまとめました。

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1.年金保険料の免除・猶予は申請が必要

冒頭で述べたように、原則として20歳以上の全国民には年金保険料を納付する義務があります。なお、10代で正社員として仕事をしている方は少し早めに納付していますが、その分将来の受けられる金額が高くなります。

そんな中、年金保険料には、「免除」と「猶予」という制度があります。

(1)免除とは

「免除」とは、所得が少なく本人・世帯主・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が、一定額以下の場合や失業した場合など、年金保険料を納めることが経済的に困難な場合は、本人から申請書を提出し、承認されると年金保険料の納付が「免除」になるというものです。

免除される額は、
①全額
②4分の3
③半額
④4分の1
の4種類があります。この種類は収入の程度によって違いがあります。

(2)猶予とは

「猶予」は、20歳から50歳未満の方で、本人・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が、一定額以下の場合には、本人から申請書を提出し、承認されると年金保険料の納付が「猶予」されるというものです。

年金保険料の免除や納付猶予が承認された期間は、年金の受給資格期間に算入されますが、将来の年金額を計算するときは、免除期間は保険料を納めた時に比べて2分の1(平成21年3月までの免除期間は3分の1)になります。また、納付猶予になった期間は年金額には反映しません。

受給する年金額を増やすには、保険料免除や納付猶予になった保険料を後から納める(追納する)というものを行う必要があります。これらはあくまで申請をするというものですから、必ず申請しなければなりません。そうしないと「未納」になってしまいます。

以下の日本年金機構のホームページに掲載されていますからご関心がある方はぜひご覧になって下さい。非常に大事なことが書いてあります。(引用:日本年金機構HPより)https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html

【関連記事】
障害年金とは 申請と受給要件
https://jlsa-net.jp/hattatsu/sgs-nenkin/

2.納付要件を満たさないと障害年金の受給はできない

「面倒だから未納でもいいや。どうせ将来年金がもらえるかわからないから」とお考えになる方がたまにいますが、この考えは非常に危険です。実は「障害年金」に関係するからです。

20歳以降に何らかのご病気や障害を負うことになったときに役立つものが障害年金です。障害年金には20歳未満の方を除く方には「保険料納付要件」というものがあります。保険料納付要件を満たさないと、どんなに症状が重くても障害年金を受給することはできません。

(1)保険料の納付要件

以下の2パターンのうちどちらかを満たせば保険料納付要件を満たしたことになります。

① 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
② 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

(2)20歳以降の学生時代の未納に気を付ける

結構多いパターンは、大学生など20歳以降の学生時代の未納です。学生は納付が猶予される「学生納付特例制度」というものがあります。学生時代は収入がほとんどないからお金がないですよね。その時に納付を猶予するというものです。

この手続きをしていないと未納になってしまいます。

この未納期間に病気のために診察を受けたとして、将来障害年金を受給しようと思ったとしたら、初診日時点で納付要件を満たしていないということが発生してしまいます。是非、申請はして頂き、未納だけはしないようにしてください。

最後に

年金はあくまで保険なので、保険料を支払っていない方には支払うことはできないと考えます。ですから保険料を払えないときでも未納にはせずできる限りの手続きをしておくことが絶対に必要です。周りの方にもぜひこの免除や猶予の制度について伝えてあげてください。

もし相談したい方はお住まいの市区町村の国民年金の窓口にご相談に行ってみてください。

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脊尾大雅

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脊尾大雅(セオタイガ) 秋葉原社会保険労務士事務所の代表。精神保健福祉士でもあり、メンタルヘルスに精通した社会保険労務士。メンタルヘルスやコミュニケーション...

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加藤 雅士

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電子福祉マガジンの編集長。一般社団法人 全国地域生活支援機構にて広報委員を担当する。現在、株式会社グリットの代表取締役会長としても活動を行っている。

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