児童福祉法に基づくサービスを受けるには ~通所受給者証・入所受給者証の取得方法

発達障害

はじめに
児童福祉法に基づくサービスを受けるための、通所受給者証・入所受給者証の取得方法をお知らせします。
はじめに、障害のある児童・生徒を対象とする福祉サービスには、障害者総合支援法に基づくサービスと児童福祉法に基づくサービスの大きくは2つのサービスがあります。

ここでは、このうち児童福祉法による障害のある児童・生徒を対象としたサービスとそのサービスを利用するために必要となる「通所受給者証」または「入所受給者証」について、取得のための手続きの方法を中心にまとめています。

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1. 児童福祉法とは

児童福祉法は、18歳未満の児童に対する福祉について定められた法律です。この法律では、以下の理念が定められています。

「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。 すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。」
(出典:児童福祉法 
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000164

この理念を受けて、しくみが整備されたり、必要な改正が行われたりしてきました。
近年の主な改正として、以下のようなものがあります

(1) 障害別から通所・入所の形態別に一元化

それまでの障害のある児童・生徒への支援は、障害の種別等に分かれて実施されてきていましたが、身近な地域でサービスを受けられる支援体制へのニーズの高まりを受け、 重複障害に対応するとともに、身近な地域で支援を受けられるよう通所・入所の利用形態別に再編・一元化されました。

(2) 新しいサービスの創設

また、障害のある児童・生徒の放課後や夏休みの生活の場の充実を求める声が多くあったことを受け、「放課後等デイサービス」が創設されました。加えて、保育所等に通う障害のある幼児に対して、集団生活への適応のための支援が必要との視点から、保育所等を訪問し、専門的な支援を行うため、「保育所等訪問支援」が創設されました。

参考:
電子政府の総合窓口 e-Gov
児童福祉法
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000164

厚労省ホームページ
児童福祉法の一部改正の概要について
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/setdumeikai_0113_04.pdf

2. 児童福祉法に基づくサービス

「図-児童福祉法に基づくサービス」

児童福祉法に基づくサービスには、通所・入所の利用形態別にそれぞれ以下のようなサービスがあります。なお、サービスの利用にあたっては、その利用申請やサービス提供事業者との調整を含む利用計画作成などを支援する「相談支援」というサービスを利用することができます。

(1) 通所系サービス ~市町村が実施するもの

通所系サービスは障害児通所支援と呼ばれ、日常生活や集団生活を送るために必要な能力を施設に通って身につけるものを言い、市区町村が管轄しているしくみになります。通所系サービスには、大きく次の4つのものがあります。

① 児童発達支援

日常生活における基本的な動作の指導や知識や技能を身につけるための支援、集団生活への適応訓練などの支援を行うサービスです
② 医療型児童発達支援

日常生活における基本的な動作の指導や知識や技能を身につけるための支援、集団生活への適応訓練などの支援と、治療を行うサービスです
③ 放課後等デイサービス

授業の終了後や休校日など、児童発達支援センター等の施設で、生活能力向上のために必要な訓練を行ったり、社会との交流を促進したりといった支援を行うサービスで、20歳に達するまで利用できるように特例も設けられています
④ 保育所等訪問支援

障害のある児童・生徒の日中の生活の場となっている保育所等を訪問し、障害のある児童・生徒が障害のない児童・生徒との集団生活へ適応できるよう、専門的な支援などを行うサービスです。

(2) 入所系サービス ~ 都道府県が実施するもの

入所系サービスは障害児入所支援と呼ばれ、障害のある児童・生徒が、療育の必要性が認められた場合に施設に入所させ、自立した生活を送ることができるようになるための指導などを行うもので、各都道府県が管轄しているしくみになっています。

① 福祉型障害児入所施設

施設に入所している障害のある児童・生徒を保護しながら、日常生活の指導や知識技能の習得を支援するサービスです
② 医療型障害児入所施設

施設に入所している障害のある児童・生徒を保護しながら、日常生活の指導や知識技能の習得を支援するとともに、治療を行うサービスです。

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参考:
厚労省 ホームページ
障害児支援の体系~平成24年児童福祉法改正による障害児施設・事業の一元化~
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000117930.pdf
障害福祉サービスの利用について
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000059663.pdf

電子政府の総合窓口 e-Gov
児童福祉法
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000164&openerCode=1

3. 通所受給者証・入所受給者証とは ~児童福祉法に基づくサービスを受けるにあたって

児童福祉法に基づく支援・サービスを利用するためには、通所受給者証・入所受給者証という証明書を発行してもらう必要があります。

(1) 通所受給者証

通所受給者証は、通所系サービスを利用するにあたっての証明書です。お住まいの市区町村の福祉担当窓口・障害児相談支援事業所などに申請を行い、それが認められた場合に交付されます。通所受給者証が交付されるとサービス支給が決定されたということになり、実際に通所系サービスを提供する事業者と契約し、サービスが受けられるようになります。

(2) 入所受給者証

入所受給者証は、入所系サービスを利用するにあたっての証明書です。児童相談所との相談の上、各都道府県の児童相談所に申請を行い、それが認められた場合に交付されます。入所受給者証が交付されると指定障害児入所施設などで入所支援サービスを受けることができます。

参考:
独立行政法人 福祉医療機構 ホームページ
利用までの流れ
http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/jidou/handbook/flow/

東京都福祉保健局 ホームページ
障害児施設
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/shogai/shisetsu.html

4. 通所受給者証の取得手続きと通所系サービス利用の流れ

「図-通所受給者証の取得手続きと通所系サービス利用の流れ」

通所受給者証の取得から、実際に通所系サービスを利用するまでの大まかな流れは、以下のとおりです。ただし、申請に必要となる資料や書式など、お住まいの地域によって変わる場合があります。

(1) 利用相談をする

お住まいの市区町村の福祉相談窓口・障害児相談支援事業所などに相談をします。

① 相談するにあたって事前に窓口の名称や担当を確認する

お住まいの地域によって窓口の名称が異なったり、ご担当がご不在だったりという場合があると考えられますので、事前にお住まいの地域の市役所の代表電話に問い合わせ、担当窓口を紹介してもらい、相談日時を決定しておくとよいでしょう。

② 相談にあたって整理しておいた方がよいこと

 相談にあたっては、以下のような情報を整理しておくとスムーズに進めやすいと考えられます。

1) 障害の状況
障害の状況がわかればわかるほど、その後の申請や手続きに必要なサポートを得られやすくなります。そこで、まずは障害の状況を、以下のような視点で整理しておくことが大切になります。

・誰が、どんな障害があるのか
・生活で困ること・サポートが必要なことは何か
・診断を受けているか、診断を受けてからどの程度の期間が経っているか など

2) 既に手続き・申請した制度などの情報
障害のある方を支援するしくみや制度は多くあります。このため、どのしくみや制度を利用しているかなど、説明できる状態にしておくとよいでしょう。たとえば、療育手帳を取得しているようであれば、療育手帳を準備しておくといったことです。もちろん、いずれのしくみや制度も利用していないというのも重要な情報です。

③ 相談の場は情報収集の場でもある

相談の場は、情報収集の場でもあります。相談の際に、上記の点で大まかな状況を窓口担当の方が把握できれば、利用できるサービスや必要と考えられるサービスの検討の幅が広くなる面があります。また、実際にサービス提供している事業所の表面上の情報だけでなく、実際にサービスを提供されている方がどのような方か、設備面はどうか、その時点で利用状況など細かな情報なども入手しやすくなると考えられます。

(2) 施設見学・相談と利用計画案の作成

① 施設の見学と相談

利用を検討しているサービス提供事業所を実際に見ることは、非常に重要です。実際に利用し、支援を受ける場でもあるので、障害のあるご本人との相性や全体の雰囲気など、資料などからだけではわからないことを確認することが大切になるいうことです。可能であれば、複数の事業所を見学に行った方がその差などを把握しやすくなります。

実際に利用することになったら、どのような支援が受けられるか、また、どの程度の頻度が妥当そうかなど、相談してみるのもおすすめです。場合によっては、利用計画のたたき台となる案を作成してもらえる場合もあります。

② 利用計画案の作成

利用したいサービスが決まったら、申請に必要な利用計画案を作成することになります。

利用計画案は、その作成を支援する「相談支援事業所」で作成してもらう方法とご家族の方や支援をされている方が作成する方法との大きくは2つの方法があります。前者を利用する場合、改めて相談支援事業所に連絡し、作成を依頼する必要がありますが、実際に利用したいサービスを提供している事業所が相談支援事業所でもある場合もありますので、施設の見学の際に問合せしてみるとよいでしょう。

(3) 障害児通所給付費支給申請書等の提出

利用計画案が作成できたら、障害児通所給付費支給申請書を作成の上、合わせて担当窓口に申請することになります。申請窓口は、はじめに相談した市区町村の窓口や障害児相談支援事業所などになります。なお、申請に必要となる主なものは、次のとおりです。地域によって、不要となるもの、他にも必要となるものがそれぞれある場合もありますので事前に確認しておくとよいでしょう。

① 障害児通所給付費支給申請書
② 障害児支援利用計画案
③ 所得を証明するもの(納税証明書など)
④ 支援が必要なことがわかる書類
児童相談所・市町村保健センター・医療機関の意見書など、療育手帳・身体障害者手帳など
⑤ 利用予定の事業所からの意見書
⑥ マイナンバー、もしくは、マイナンバーがわかるものと本人確認書類
⑦ 被保険者証および医師の療育意見書  など

(4) 調査・審査

支給の有無やサービス内容の決定のために、ヒアリング調査が行われます。ヒアリングでの調査は、面接型、訪問型などで行われる場合があるほか、サービス利用意向の聴き取り調査なども行われる場合があります。調査結果を受けて、障害の種類やその程度などが要件を満たしているか、障害のある方に必要だと考えられる適切なサービスの量や内容などが市区町村の支給担当窓口で検討・審査され、給付の判断がされます。

給付が決定するまでに1ヶ月半~2ヶ月程度かかることもあります。

(5) 通所受給者証の交付

障害児通所給付費支給が決定すると通所受給者証が交付されます。交付された受給者証には、入所系サービスについて受けられる内容やその量が記載されています。

(6) 利用計画の作成

通所受給者証の交付を受けたら、利用計画を作成することになります。利用計画は、その作成を支援する「相談支援事業所」で作成してもらう方法とご家族の方や支援をされている方が作成する方法との大きくは2つの方法があります。相談支援事業所に依頼する場合は、相談支援事業所が給付決定内容に基づき、利用を希望する事業所と連絡するなどの調整を行いながら利用計画を作成することになります。

(7) 通所系サービスを提供する事業所と契約

利用計画が作成できたら、実際にサービスを提供してもらう事業所とサービス利用の契約を行うことになります。契約にあたって最低限必要となるものとして通所受給者証と利用計画があります。他にも必要となる書類などがある場合もありますので、事前に確認しておくとスムーズに契約を進められるでしょう。契約の手続きが終わると実際にサービスの利用開始となります。

参考:
独立行政法人 福祉医療機構 ホームページ
利用までの流れ
http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/jidou/handbook/flow/

高槻市ホームページ
通所支援サービス利用手順(受給者証の申請)
http://www.city.takatsuki.osaka.jp/kakuka/kodomo/kosodat/gyomuannai/kosodate_shien/jidou_hattatu/sinsei_matome.html

5. 入所受給者証の取得手続きと入所系サービス利用の流れ

「図-入所受給者証の取得手続き ~通所通所受給者証の取得手続きとの違い」

入所受給者証の取得から実際に入所系サービスを利用するまでの流れも、通所系サービスを利用するまでの流れと大きくは同じ流れになります。ただし、主に以下の点で異なります。

(1) 利用相談先

相談窓口はお住まいの地域の児童相談所となります。ただし、通所か入所か迷う場合は、まずはお住まいの市区町村の福祉相談窓口・障害児相談支援事業所などに相談することをおすすめします。同窓口は、さまざまな通所系サービスの情報があり、比較しやすくなる面があるからです。

(2) 施設見学・相談と利用計画案の作成

 通所の場合と同様、入所施設の見学は重要です。設備面、雰囲気などの面の他、その施設での生活について、想像をさせてみるとよいのではないでしょうか。また、通所系サービスとの利用で迷う場合などは、そのメリット・デメリットの比較も大切になると言えるでしょう。

(3) 障害児入所給付費支給申請書等の提出

入所系サービスには、福祉型と医療型がありますが、利用したい施設によって、申請に必要なものが一部異なる場合が多いようです。また、地域によって変わる場合もありますので、合わせて事前に確認しておくとよいでしょう。

① 福祉型障害児施設の場合

1) 障害児入所給付費 特定入所障害児食費等給付費支給申請書
2) 世帯状況・収入・資産等申告書
3) 住民票(世帯全員が記載されたもの)
4) 所得・課税証明書等(利用者の属する世帯全員分・直近の市町村民税所得割額が明記された書類)
5) 障害のあるご本人の身体障害者手帳・療育手帳の写し(取得されている場合)
6) マイナンバー、もしくは、マイナンバーがわかるものと本人確認書類

② 医療型障害児施設の場合

1) 障害児入所給付費 特定入所障害児食費等給付費支給申請書
2) 世帯状況・収入・資産等申告書
3) 住民票(世帯全員が記載されたもの)
4) 所得・課税証明書等(利用者の属する世帯全員分、直近の市町村民税所得割額が明記された書類
5) 児童の健康保険証の写し
6) 医師の診断書
7) マイナンバー、もしくは、マイナンバーがわかるものと本人確認書類

(4) 調査・審査

調査は、児童相談所の担当者によって行われることになります。

(5) 入所受給者証の交付

福祉型、医療型とでは、交付される受給者証が以下のように異なります。

① 福祉型障害児施設の場合:入所受給者証
② 医療型障害児施設の場合:障害児施設医療受給者証、入所受給者証

(6) 利用計画の作成

通所系サービスと同様となります。

(7) 入所系サービスを提供する事業所と契約

通所系サービスと同様となります。

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参考:
独立行政法人 福祉医療機構 ホームページ
利用までの流れ
http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/jidou/handbook/flow/

東京都福祉保健局 ホームページ
障害児施設
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/shogai/shisetsu.html

大分県ホームページ
障害児入所給付費支給申請手続きについて
http://www.pref.oita.jp/uploaded/life/1031387_1222175_misc.pdf

最後に

 障害のある方を支援するサービスは複数あり、それぞれ異なる制度の下で運用されています。そのため、それぞれで別個で利用申請を行い、認められる必要があり、それは、児童福祉法に基づくサービスを利用する場合にもあてはまります。

児童福祉法に基づくサービスには、入所系サービスと通所系サービスの大きくは2つのサービスがありますが、それぞれが別のサービスとして位置づけられています。このため、たとえば通所系サービスを受けられる通所受給者証の交付を受けていても、入所系サービスを受けることはできません。

このような利用のしくみと利用申請の流れを把握することが、必要な支援を、必要な形で受けるために重要になると言えるでしょう。
なお、この記事に関連するおススメのサイトは下記の通りとなります。参考までご確認ください。

参考:
電子政府の総合窓口 e-Gov
児童福祉法
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000164&openerCode=1

厚労省ホームページ
児童福祉法の一部改正の概要について
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/setdumeikai_0113_04.pdf
障害児支援の体系~平成24年児童福祉法改正による障害児施設・事業の一元化~
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000117930.pdf
障害福祉サービスの利用について
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000059663.pdf

独立行政法人 福祉医療機構 ホームページ
利用までの流れ
http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/jidou/handbook/flow/

東京都福祉保健局 ホームページ
障害児施設
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/shogai/shisetsu.html

大分県ホームページ
障害児入所給付費支給申請手続きについて
http://www.pref.oita.jp/uploaded/life/1031387_1222175_misc.pdf

高槻市ホームページ
通所支援サービス利用手順(受給者証の申請)
http://www.city.takatsuki.osaka.jp/kakuka/kodomo/kosodat/gyomuannai/kosodate_shien/jidou_hattatu/sinsei_matome.html

金森 保智

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全国地域生活支援機構が発行する電子福祉マガジンの記者として活動。 知的読書サロンを運営。https://chitekidokusalo.jimdo.com/

プロフィール

加藤 雅士

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電子福祉マガジンの編集長。一般社団法人 全国地域生活支援機構にて広報委員を担当する。現在、株式会社グリットの代表取締役会長としても活動を行っている。

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