坂戸市社会福祉協議会 後見実施機関運営プロジェクト 第15回

成年後見制度

閲覧頂き、ありがとうございます。一般社団法人 全国地域生活支援機構(以下、JLSA【ジルサ】)広報委員の加藤です。JLSAでは、2018年4月より、坂戸市社会福祉協議会様が後見実施機関設立に向けたご支援を開始し、その後、法人後見を受任できる後見実施機関設立に向けた支援を行い、実際に法人後見を受任することになりました。

2019年4月からは、法人後見受任後の運用支援を開始しております。
今回のプロジェクトの内容が、各自治体・地域で行われる後見の取組みにお役に立てればと思い、本プロジェクトの内容をアップしていく予定です。是非、ご参考頂ければと思います。

ただし、プロジェクトの内容において、被後見人の方の個人情報に関することなど、機微な情報に関しては、公開は控えることとなります。あらかじめ、ご了承ください。

法人後見受任後の運用サポート第15回は、2020年3月10日に行った定例ミーティングの内容をお伝えします。

1. 日時・場所
2020年3月10日(火) 10時00分~11時20分
坂戸市福祉センター

2. 出席者
坂戸市社会福祉協議会:三浦主事
JLSA:金原、尾川(文責)

3. 発言要旨と討議結果(肩書・敬称略)
1)受任事案・候補事案について
2)定期報告・報酬付与申請について
3)最終報告について
4)法人後見マニュアル

1)受任事案・候補事案について

今回、受任事案については、特段の変化がない旨が報告されました。

2)定期報告・報酬付与申請について

第1号事案に関する初めての定期報告に関する書面の内容の読み合わせを行いました。

①定期報告書:

前回報告以降の「前回」とは、初回報告以降か、連絡票送付以降かについては、定まっていません。そこで、「〇年〇月〇日の連絡票送付の通り」などと記載して、前回報告の起点を明らかにしておくことや、6.裁判所に報告しておく事項として、相続人の状況も記載しておいた方が良い旨のアドバイスを行いました。

なお、さいたま家裁川越支部では、登記完了通知が来ないことがわかりました(本庁は通知される)。審判書・審判確定書は低額であることもあり、取っておいた方が実務には便利である旨アドバイスを行いました。

②報酬付与申立事情説明書:

2.報告対象期間の収支の起点は、初めての定期報告のため、「後見人就職の日」とします。本人の収支は、初回報告時との残高との差額分を記載します。

6.付加報酬については、家裁は、詳細な後見事務記録等は見ないと思われる一方、エビデンスを欲しがっていると考えられます。従って、例えば、施設入所契約書の写し等、後見人として顕名して手続きしたことがわかるようなものを添付しておくとようアドバイスしました。

なお、医療同意については、「医師より、‥説明を受けた」との文言を入れておくのがベターであるとアドバイスを行いました。

3)最終報告について

別紙の活動報告書及び概要シートに沿って、内容を説明し、相互に認識を確認しました。次年度以降の課題として、記載した他に、障害者支援関係のことがあります。

これまでの知見では、親などを含め、支援者は後見の利用に積極的だが、本人が後見の利用に尻込みする様子とのことです。基幹センターによれば、小規模な勉強会等を頻繁に開催していきたいという意向があるとのことで、積極的に協力していくことを検討しました。

当社団理事の金原より、障害者後見について、実務的に以下のようなアドバイスを行いました。

① 子供の世話や身の回りの世話(準委任)については、契約本文中に入れても認められた事例ができた。事実行為についても、徐々に容認される方向にある。準委任契約は別契約にしておいても、後見発効時に終了となるため、任意後見発効後については、グレーゾーンである。

できれば、事実行為(特に死後事務等)を担当する法人等を別途用意しておけば、柔軟な対応が可能となる。

② 障害者の場合、就労に関しては、同意権の付与で対応が可能と考えられる。

③ 親が障害の子の後見人になろうとしている場合には、複数後見の提案を行い、親が認知症等になった場合でも、単独後見に切り替えるリレー案件とすることが可能。

既存の案件についても、追加で複数後見の提案を行うことも可能で、このような対応は、士業専門職からは出てこないアイデアであり、当事者から喜ばれる。

4)法人後見マニュアル

2月定例時より、少し修正した旨を説明し、別紙資料の内容について確認を行いました。埼玉県社協のひな型を参照している書面については、そのまま活用することを確認しました。金原より、以下の点について、アドバイスを行いました。

① 申立費用は、申立人の負担であることを注意する。特に、居住用不動産の処分の申立などについては、つい忘れがちなため、明記すること。

② 自宅が賃貸で、入院や施設入所が長期にわたる場合、賃貸借契約を解約し、住民票を移したいが、入所先で住民票の移転を拒まれるケースがある。この場合、戸籍謄本の取得時には、本人住所にしか送付されないため、住所が不定になってしまうと、困ることがあるので注意する。

③ 死亡による終了で、相続人に管理財産を引き渡す場合は、トラブル防止のため、全員に来てもらって署名捺印をしてもらうようにするのがよい。また、相続人が不明等の場合、不在者財産管理人の選任をすると、予納金数十万円の費用がかかるうえ、3年近く戻ってこないので注意する点を記載すること。

④ 成年後見登記については、東京法務局へ郵送手続きとなるため、その点を記載すること。

⑤ 将来的には、家族が死亡した場合の対応方法や、天変地異等発生時の対応についても記載しておくとよい。

4. 次回の日程・議題等

次回は3/24(火)13:30~、定例最終回の予定です。予備日として3/31(火)13:30。

第15回は以上となります。

<2019年度の坂戸市社会福祉協議会 後見実施機関運営プロジェクトのバックナンバー>

第1回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp1/
第2回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp2/
第3回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp3/
第4回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp4/
第5回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp5/
第6回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp6/
第7・8回の合併号はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp7-8/
第9回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp9/
第10・12回の合併号はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp10-11/
第12回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp12/
第13回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp13/
第14回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp14/
第16回はこちらこから https://jlsa-net.jp/sks/skd-unp16/

なお、坂戸市社協様が法人後見を受任するまでのプロジェクト内容(全36回分)も公開しております。
バックナンバーは、下記のサイトからご覧頂けます。
https://jlsa-net.jp/sks/skd-hkokenall/

被後見人の方を日常生活をお守りするために

障害者保険「わたしのお守り総合補償制度」|JLSA障害者向け個人会員

加藤 雅士

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電子福祉マガジンの編集長。一般社団法人 全国地域生活支援機構 代表理事として広報を担当する。現在、株式会社目標管理トレーニングの代表取締役としても活動を行っ...

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